元気(げんき)に学校(がっこう)にいっているかぁ?
今回(こんかい)も元気(げんき)にはじめるぞぉ。注目(ちゅうもく)!
今回はいよいよオリンピックの記録(きろく)を計る(はかる)話(はなし)だぞぉ。
みんなと一緒(いっしょ)に、いろいろなオリンピックの種目(しゅもく)で、記録を計ってきた機械(きかい)を見て(みて)いくぞぉ
まずは、陸上競技(りくじょうきょうぎ)からだぞぉ。
この機械は「不正(ふせい)スタート発見装置付(はっけんそうちつき)スターティングブロックシステム」といって、選手(せんしゅ)がスタートの時に、決められた(きめられた)約束(やくそく)よりも早く(はやく)スタートしてしまうルール違反(いはん)を見つけるための機械なんだぞ。
ここで、フライングの基準(きじゅん)はどのように決めら(きめられ)ているのかを、カンタンに説明(せつめい)しておくぞお。
「ピストルの音よりも早く(はやく)スタートするとフライング」と言われて(いわれて)いるんだけれど、じつは「ピストルの音を聞いて(きいて)から0.1秒よりも早くスタートするとフライング」ということなんだぞ。
人間(にんげん)がスタートのピストルの音を耳(みみ)で聞いてから、脳(のう)が、筋肉(きんにく)に信号(しんごう)をつたえて、実際(じっさい)に筋肉が反応(はんのう)するまでに最低(さいてい)0.1秒はかかるからなんだぞ。おもしろいなぁ。
さて、スタートするところの機械はわかってくれたかな?
今度(こんど)はゴールを計る機械だぞぉ。上(うえ)にテレビののったこの機械は、スリットビデオといって、ゴールの瞬間(しゅんかん)を正しく(ただしく)とらえて、正確(せいかく)ですばやい判定(はんてい)をするための機械なんだぞぉ。下(した)の小さな(ちいさな)めもりがタイムをしめしているんだぞぉ。
それから、トラックの中でおこなわれる競技に使われて(つかわれて)いる機械も見てみようか。
この機械は「光波距離計(こうはきょりけい)」といって、ハンマーなげ、やりなげ、砲丸(ほうがん)なげなどの競技で、距離(きょり)を計る機械なんだぞぉ。メジャーを使って計っていた時とはだんちがいに正確な距離がこの機械で計れるようになったんだぞぉ。
ここからは夏季(かき)オリンピックの花形種目(はながたしゅもく)の水泳(すいえい)競技で使われている機械を紹介(しょうかい)するぞぉ。
ここにあるのは、スタート台(だい)とタッチプレートだぞぉ。
このスタート台には、スタートのタイミングを計る機能(きのう)と、タッチプレートと連動(れんどう)してリレーの時のひきつぎを判定(はんてい)するセンサーがついているんだぞぉ。
フライングの判定は審判(しんぱん)の目(め)でおこなうんだぞぉ。
ゴールやリレーの時のタッチを確実(かくじつ)に判定するためのタッチプレートは、プールの水圧(すいあつ)や選手(せんしゅ)の水しぶきに反応(はんのう)しないように、水の影響(えいきょう)をにがすための小さな穴(あな)がたくさんあけられていて、選手のタッチだけに反応するように作られて(つくられて)いるんだぞぉ。
これもすごいなぁ。このタッチプレートは、タイムを計る機械の中でも一番(いちばん)ひどいあつかわれ方(かた)をされているんだぞぉ。
まず、電子機器(でんしきき)にはもっともよくない「水」の中で使われること。プールの中に入れられる(いれられる)「塩素(えんそ)」があること。「温度変化(おんどへんか)」があること。さらに選手たちがターンの時にものすごい「力と衝撃(しょうげき)」がくわわること。そういった条件(じょうけん)の中で正しい(ただしい)タイムの測定(そくてい)をおこなわなければならないんだ。その技術(ぎじゅつ)というのはすごいことだなぁ。
今(いま)までに、セイコーは、東京(とうきょう)、札幌(さっぽろ)、バルセロナ、リレハンメル、長野(ながの)の5つのオリンピック大会(たいかい)でオフィシャルタイマーとして参加(さんか)しているんだ。
そして2002年のソルトレイクシティでのオフィシャルタイマーとしての参加も決まって(きまって)いるんだぞぉ。
夏におこなわれるオリンピックは競技数(きょうぎすう)が多いので、計時(けいじ/タイムをはかること)と、その機械のメンテナンスのためにバルセロナオリンピックでは、250人ぐらいの人が働いて(はたらいて)いたんだぞぉ。
さて、このタイムを計る機械については、セイコータイムシステムの人たちからおもしろいお話をたくさん聞いて(きいて)きたから、少しずつみんなに紹介していくぞぉ。
楽しみ(たのしみ)にまっててくれよなぁ。
はーい、今回はここまで。みんな元気で、次回(じかい)も会おう(あおう)なぁ。
2000年9月号